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山王ドームクリニック

子宮癌について

子宮に発生する悪性腫瘍については、子宮癌、絨毛癌、肉腫が主なもので、その大部分は子宮癌です。わが国の女性における子宮癌の年次死亡率は昭和25年には、人口10万人に対し19.7人と胃癌についで多くみられましたが、次第に減少して平成3年には、7.4人と、約40年間に半数以下となってきています。これは、集団検診などにより、早期発見される症例が増加し、また治療法も確立されているためと考えられます。しかし、なお発生頻度からみますと、胃癌が最も多く、次いで子宮癌の順となっております。

子宮癌の種類

子宮癌には子宮頸部に発生する子宮頚癌と子宮体部に発生する子宮体癌があります。両者は同じ子宮癌でも種々の点で異なり、区別して取り扱われます。子宮頚癌と体癌の比率は人種により、かなりの差が認められます。世界的にみて、子宮体癌は北米や欧州に多く、アジアでは少なくなります。我が国の子宮体癌の頻度はアジア諸国と同程度で、欧米諸国よりもかなり低いと考えられています。しかし、近年日本でも子宮体癌の症例数が増加しつつあり、子宮頸部の浸潤癌の減少とも相まって、子宮頸部の浸潤癌と子宮体癌の比率は、以前は20:1であつたものが、最近では8:1〜4:1となっています。米国でも子宮体癌の症例数は増加しつつあり、その比率は1:1と報告されています。

子宮頚癌について

発生年齢

子宮頚癌は30歳をこえると増加し、40歳代、50歳代で最も多く、以後漸減します。しかし、最近では若年者に子宮頚癌の増加傾向がみられます。

原因

子宮頚癌の発生原因は他の癌同様まだ明らかではありませんが、頚癌の発生に関係があると推定される事項としていくつかのものがあげられています。

1.妊娠・分娩などとの関係
子宮頚癌は出産を経験したことがある女性に多く、未妊婦には少ないといわれています。これに対して子宮体癌はみしろ未産婦に多いとされています。また、未婚者や修道尼では発生が少なく、早婚、特に10歳代からの性交経験者や多数回の婚姻者に多くみられます。

2.性ホルモン・ウィルスとの関連
エストロゲほか性ホルモンの長期持続刺激と子宮頚癌との関係が深いことが認められています。また最近、ある種のウィルス、たとえばヒト乳頭腫ウィルス(HPV)16型または18型の感染が子宮頚癌の発生と関係があるとの説も出されております。このウィルスは性交により感染します。

症 状

子宮頚癌の初期症状は無症状のことが多く、たとえあったとしても性交後にわずかな接触出血を認める程度です。しかしこの接触出血も最初に起こる症状ではありますが、決して早期癌の症状ではなく、時にはその時点ですでに進行性の頚癌の場合も少なくありません。初期に子宮頚癌をみつけるためには、定期的な検診以外に方法はありません。自治体による子宮頚癌の集団検診等も実施されております。最低でも1年に一度検診をうけることをお勧めします。

診断

子宮頚癌においても早期に診断されたものは予後が良好です。しかし子宮頚癌も初期のものは無症状のことが多く、肉眼的視診や触診による診断は不可能です。そこで、次に示すような診断法が必要であり、とくに30歳以上の成熟婦人では、特別の症状がなくても、年1〜2回の定期健康診察や集団癌検診をうけることをお勧めします。
細胞診(smear test)
コルポスコピー・膣拡大鏡(colposcopy)
子宮膣部の病変部を顕微鏡のような装置で拡大して観察します。
組織診(biopsy)
子宮膣部の一部を切り取り、組織片を採取し、直接組織を検査します。
子宮頚部の円錐切除診(cone biopsy)

子宮体癌について

発生年齢

頚癌と同じく、50歳代の最も発生頻度が高く、40歳前は比較的少くなります。また閉経前、更年期、閉経後に分けると、閉経後、更年期、閉経前の順に多くなります。
子宮体癌は妊娠の経験のない女性にも多くみられ、多産婦にはむしろ少ない傾向のあります。また、未婚の女性にもかなりみられ、これは、性交、妊娠、分娩と関係の深い頚癌とは対照的です。体癌は欧米人におおく、特に肥満型の女性、糖尿病の女性、高血圧の女性に多いとの報告もあります。

症 状

不正出血が主な症状ですが、子宮頚癌のような接触出血ではなく、動機もなく、少しづつ出血したり止まったり、こうした状態が続きます。また、帯下の増加がみられることもあります。
体癌は50歳代の更年期の女性に多くみられるので、不正出血を月経不順と混同してしまうこともあり、注意が必要です。閉経期以前では、月経と月経との間の不規則な出血として気づかれることが多いようです。

診断

初期のうちは、内診により診断をつけることはまったく不可能であり、体癌が疑われる場合には、子宮内膜の細胞の検査や組織検査が必要です。
不正出血(生理以外の出血)の原因は、ホルモンのバランスのくずれによることが多いのですが、ホルモンのバランスのくずれによる出血と断定することはできません。子宮癌の検診を実施し、悪性の病気が無いことを確認することが重要です。